インパクト

「少なくとも自分がこの世界から取り出したものに相当するものを戻すことは、すべての人の義務である」
ーアルベルト・アインシュタイン

事業開始当初から、私たちの目標はソマリランドでポジティブな影響をつくり出すことでした。採取者に樹脂の公正な価格を支払うこと、きれいな水アクセス提供やサステナビリティ研究など、私たちの取り組みは続きます。私たちは売上げの20%でソマリランド収穫地域社会の開発プロジェクトに貢献することをポリシーとしています。 


オーガニック認証

ボスウェルネスでは、採取方法や取扱いベストプラクティスなど採取者へのオーガニック認証研修を実施し、世界初のオーガニック認証フランキンセンスを確立しました。労働や樹脂に対する公正な対価の支払いに加え、オーガニック認証により付加価値が高まったことは、採取者にとって海外市場と取引きができることを意味しました。オーガニック認証は、現地ソマリランド収穫地域とアメリカの自社蒸留所で、採取方法、配送方法、生産体制など毎年厳しい年次査察をクリアし維持しています。


樹木の健全性に関する研究と持続可能な収穫

2010年に、私たちはフランキンセンス樹木の健全性評価を実施しました。フランキンセンスの歴史と寿命、そして樹木と採取者の共生関係について知りたかったのです。以来、現地拠点のフランキンセンス環境社会研究センター(Centre for Frankincense Environmental and Social Studies: CFESS)とパートナーシップ提携を組み活動しています。CFESSでは、ソマリランドのボスウェリア樹木の健全性と持続可能な収穫方法について、継続的に研究を行っています。その後、西洋社会でフランキンセンスは絶滅危惧にあるという意図的でセンセーショナルなニュースが出たこともありますが、ソマリ人主導の組織であるCFESSは、現地の言語、文化、収穫地域の景観などを独自に理解し事実に基づいた研究を進めています。それは、ソマリランドで本格的なサステナビリティ研究を実施する上で不可欠な要素と言えます。


水アクセス

私たちの最大の現地プロジェクトは、採取者の村に太陽光発電の井戸を設置することです。一般的に、毎日家族の水を調達するのは女の子の仕事。 岩が多く乾燥した地形では、飲料水を手に入れるのは大変なことなのです。女の子たちは、毎日数キロ歩いて水を汲み、重い水差しをかついで運ばなければいけません。創立当初私たちが採取者に生活ニーズを聞くと、みな口を揃えて水だと言っていました。以来私たちは、油圧式ドリルなど必要な資材をすべて調達し、現地での井戸設置およびメンテナンスを行っています。

ボスウェルネスが設置した井戸近くに立つ村人たち
学校に井戸を設置することで女の子たちは家族に水を持って帰りつつ教育を受けることが可能に
ボスウェルネスが井戸を設置した村の子どもたち