私たちのフランキンセンスストーリー

アメリカ西海岸発、ホリスティックなスキンケアブランドevanhealyさん。世界中の小さな家族経営の農場や女性の協同組合などから調達した植物性オイル、ウォーター、バター、クレイなどの原材料で真摯な製品づくりをされています。

昨年秋、訪問させていただいた際のことを取り上げてくれました!

オーガニックスキンケアブランド「evanhealy」ブログ記事
https://www.evanhealy.com/blogs/stories/sacred-stewards-our-frankincense-story?fbclid=IwAR22ZULGd8FGs1Ge6ILzZkKzVnILV4OinV1swueB9F6FqlEr0qR6GYJKBlM

下記、日本語訳

神聖なスチュワードシップ:私たちのフランキンセンスストーリー

2022年11月、ボスウェルネスの蒸留チームが私たちを訪問してくれました。彼らの創業から今日に至るまでの素晴らしいジャーニーを聞き、私たちは美しい精油と樹脂のとりこになりました。


私たちのフランキンセンスサプライヤー、ジェイミー・ガービーが夫のマハディとともにボスウェルネスを共同設立したのは2004年のことです。1988年、マハディはソマリア内戦から逃れるため、祖国ソマリランドを離れ難民としてカナダへやってきました。ジェイミーが出会った時、ビジネス専攻で大学卒業間近だったマハディは、祖国とつながりを持てる事業を考案中でした。マハディは、内戦後の自分の国を立て直す一助になりたいと思っていたのです。さまざまな省察を経て、フランキンセンスを軸にしたソーシャルビジネスが誕生しました。

彼らは、フランキンセンス樹脂の収穫地域であるソマリランドのサナーグ地方と直接的で深い関係を築きました。そしてボスウェルネスは、持続可能な開発プロジェクトのため売上げの20%を現地に還元しています。干ばつがひどい現地では水が枯渇しています。南カリフォルニアのひどい水不足より深刻なのです。そこで彼らは、プロジェクトの一つとして収穫地域の村に太陽光発電の井戸を設置しています。

フランキンセンスは1万年以上にわたり収穫されてきました。進化論によると、私たち人類の霊長類の祖先は、本能的にフランキンセンスの樹脂を噛み、その恩恵を受けていたといいます。また、東アフリカに移住した人類がフランキンセンスの樹脂を使って包帯を作っていたことを示す歴史的な証拠も残っており、今日でもソマリランドではそのように樹脂が使われています。そして、消化サポートと口腔衛生ケアを目的に樹脂をガムのように噛むのも一般的です。ソマリランドでは、歯医者とは無縁できらりと光る歯と笑顔を持つ人に出会うのも珍しくありません。それは、フランキンセンスの樹脂を噛んでいるからだと信じられています。

ボスウェルネスでは、ソマリランド原産のボスウェリア・サクラに尊敬の念を込めて丁寧にこの神聖な樹脂を収穫しています。木を傷つけないように気を付けながら、樹皮に切り込みを入れます。この切り込み口からにじみ出る樹脂は、数週間かけて乾燥します。生産者は樹脂が乾燥した頃に木に戻り、採取します。そして、約6週間かけてこの行程を繰り返します。収穫された樹脂は、お香として焚いたり、薬用に使ったり、水に漬けたり、ガムとして噛んだり、精油や蒸留水として蒸留します。

evanhealyでは、フランキンセンス蒸留水と精油を各製品に使用しています。フランキンセンスは昔から乾燥肌、大人の肌、日光や寒さなど自然の力にさらされすぎてしまった肌などのケアに使われてきました。フランキンセンス樹脂は、歴史的に太陽と関連付けられているように、肌を明るく見せてくれる効果もあります。自然本来の力で肌を整え、活性化し、再生してくれるフランキンセンスは、精油、蒸留水、樹脂から浸出させたオイル、どのかたちでも有効的です。この(フランキンセンスを使うという)儀式では、3種類の癒しのかたちを堪能することができるのです。

アメリカ唯一のフランキンセンス蒸留所

バーモント州メディア「WCAX 3」掲載(2023年1月16日)記事
https://www.wcax.com/2023/01/16/mivt-colchester-business-specializes-frankincense-myrrh/

By Elissa Borden

下記、日本語訳

フランキンセンスとミルラを専門とするコルチェスター(蒸留所がある地域名)拠点のビジネス

皆さんは、ほとんどのフランキンセンス蒸留がフランスで行われていることをご存知ですか?コルチェスターのある会社は、その例外を実現しました。Elissa Bordenが、香料蒸留所でつくられるバーモント産の製品についてお届けします。

バーモントで暮らし働くマハディ・イブラヒム氏は、北ソマリのルーツを身近に感じていたいと考えています。「難民としてモントリオールに来た後、この事業を始めました。そして、仲間を置いてきてしまったため、ビジネスを通して祖国の手助けになりたいと常に考えていました。」とイブラヒム氏は言います。

それを実現するため、イブラヒム氏はソマリアの自治区であるソマリランドの輸出品、フランキンセンスとミルラに目を付けます。「ある日お告げのような夢を見て、妻に「フランキンセンスをアメリカに輸入したらどうかな?」と言いました」とイブラヒム氏は言います。

イブラヒム氏と妻ジェイミー・ガービー氏は、お香の世界で事業を開始しましたが、すぐに別のアプローチを開始したのです。「樹脂からオイルを蒸留できると知り、マハディは小さな卓上蒸留器を使って蒸留の方法を学びました。その時の蒸留器は今もここにあります。」とガービー氏は言います。

それがボスウェルネスの始まりでした。今では小さくてニッチな精油市場で成功をおさめていますが、それは一晩でかなったわけではありません。「みんながみんなを知ってる小さな市場で、新参者をすぐに受け入れてくれるわけではありません。しっかり信頼を構築しなければならず、私たちは実を結ぶのに7年かかりました。」とガービー氏は言います。

時間がかかったとは言え、アメリカで初の事業だと彼らは言います。イブラヒム氏によると「私たちは、アメリカ全土でフランキンセンスを専門に蒸留する唯一の会社です。」

ほとんどのフランキンセンス蒸留はフランスで行われていますが、本拠地がここにあることで、コルチェスターをはじめバーモント州やさらなる場所に卸販売ができる利点があります。

「フランキンセンスは2種類、ボスウェリア・カルテリとボスウェリア・フレレアナを蒸留しています。そしてミルラはコミフォラ・ミルラと言い、全く異なる香りです。」とイブラヒム氏は説明してくれました。

ボスウェルネスによると、フランキンセンスもミルラも、口腔衛生やスキンケアに良く、ボスウェルネス社のオーガニック精油、樹脂、蒸留水はオンライン購入ができます(アメリカの場合)。

そして特筆すべきなのは、売上げの20%が生産者に還元されることです。収穫地域の村では、継続的に水アクセスを増やす取り組みを行っており、イブラヒム氏はおかげで夜よく眠れると言います。

「私たちは持続可能なビジネスモデルで、私の祖国ソマリランドに大きな変化をもたらしたいと考えています。そして、それが叶っているのです。私たちが事業を開始した後、(それまでが低すぎた)ソマリランド全体におけるフランキンセンスの原料価値が(公正な取引額に)上がったのです。」